海外旅行に行く前の不安のひとつは、その国のトイレ事情ではありませんか?
誰しも避けては通れないトイレ。
トイレはその国の文化や宗教観を表すだけあって、観察するにはとても興味深いのですが、いざ使う立場となると形や使い方、何よりも衛生面が気になりますよね!
私もマレーシア旅行の前は同じような不安を抱いて、現地に向かったものでした。
本記事では2024年夏にマレーシアのペナン島で経験したことを元に、現地のトイレ事情と対策、心構えをお伝えします。
本記事を読めば旅行先でのトイレ事情をイメージできるので、不安が少しでも和らぎ、快適な旅となるお手伝いができるかもしれません。
ぜひ参考にしてくださいね。
1.マレーシアのトイレの特徴
➀トイレの種類は洋式と和式風
マレーシアのトイレは日本と同じように2種類の便器があります。
ひとつは、座るタイプの洋式。
2つ目は、しゃがむ和式風タイプです。
和式風とは言いましたが、しゃがん向く方向はドア側とのこと。
洋式の場合ドア側を向いて用を足すので、考えてみれば同じなのですが、日本との違いになんだか違和感がありますね。
この和式風はアラブでは伝統的なスタイルです。
そのためイスラム教徒の多いマレーシアでも和式風が多く存在するように思いました。
ただ私がペナン島旅行の際に経験した限りでは、洋式が多かった印象です。
この辺りは日本と同じですね。
➁マレーシアのトイレにはシャワーがついている
マレーシアのトイレの個室で必ずと言っていいほど見かけるのが、壁に取り付けられたシャワーです。
このシャワー、どうやらウォシュレットがわりのようで、用を足した後水を使って洗い清潔にしているとのこと。
洗ったらあとは自然乾燥。
濡れたまま下着を着るなんて!と思ってしまいますが、そこは常夏のマレーシア。
気温がすぐに乾かしてくれるのかもしれません。
私は勇気がなくて一度も使用しませんでした。
ただ、トイレに失敗した時などはシャワーでさーっと洗い流せるので、とても便利だと感じましたよ。
なぜシャワーがあるのかと言うと、➀の和式風トイレとも関係するのですが、マレーシアの人口のうち約2/3はイスラム教徒だからです。
イスラム教徒の方は、用を足した後はトイレットペーパーを使わず、水で「左手」を使って洗浄します。
左手は「不浄の手」とされているからです。
また人口の約7%を占めるインド系の方々も、元々左手を使って水洗いをする習慣があると言います。
ちなみに、シャワーではなく、水道の蛇口等から手桶に水を汲んで洗うタイプのトイレもあるそうですよ。
私は旅行中一度も見掛けませんでした。
➂マレーシアのトイレの便座と床はびしょぬれ
➁のシャワー洗浄のおかげで、トイレの便座と床はびしょびしょです。
事前に調べて覚悟を持って行ったものの、実際にトイレに入った時にその光景を見る度、がくっときたものでした。
床だけならまだしも、便座も濡れていることが多いので、躊躇してしまいます。
マレーシア旅行中一度も乾いたトイレには当たらなかったように思います。
旅行中に出会ったマレーシア人の方は日本を訪れたことがあるらしく、「日本のトイレはいつもドライね」と言っていました。
それほどマレーシアでは乾いたトイレがめずらしいのでしょう。
ちなみに、床が濡れているおかげで、場合によってはすべりやすいので要注意です!
私の子供も濡れたタイル床で足を滑らせて、仰向けに倒れてしまいました。
➃個室にトイレットペーパーがないことがある
➁に書いた通り、水と左手でキレイにする方が多いため、トイレットペーパーが個室に設置されていないことがあります。
その場合、共用のスペース(手洗い場など)に、トイレットペーパーが設置されている可能性があります。
(共用のトイレットペーパーがないケースもあり。)
必要そうな量+多めに巻き取って、個室に入ります。
ちなみに、下水事情の悪い国や地域では、使用後のトイレットペーパーを横のゴミ箱に捨てることも多く、山積みになったペーパーに辟易としてしまいますよね。
マレーシアの場合、そのまま流せる場合と横のゴミ箱に捨てる場合とあります。
そこはトイレ内の貼り紙を見て判断しましょう。
私がペナン島旅行で経験した限りでは、幸いなことに使用済のペーパーが満載ということはなかったです。
2.マレーシアのトイレを快適に使うための対策と心構え
➀ホテル・ショッピングモール・きれいめのレストランで済ませる
日本でも例えば公園のトイレはできる限り避ける、ということはありませんか?
快適なトイレを求めるなら、やはりマレーシアでもきれいなところで用を足しておくことです。
ホテルを出る前は必ず。
ショッピングモールやきれいめのレストランに行った際は、行きたくなくても行っておく。
ただ、きれいめの場所でもトイレの清潔度はイマイチ、ということはなきにしもあらずです。
最悪ではない、という程度でご参考ください。
これは日本でも同じですね。
それでも日本のように街中のコンビニでトイレをお借りする、というようなことはできないので、行ける時に行っておく、というのはとても重要です。
➁流せるポケットティッシュを持ち歩く
トイレットペーパーがない場合を想定して、流せるポケットティッシュを持ち歩きましょう。
現地でも売っているようですが、見掛けなかった場合を考えて、あらかじめ日本で買っていく方が安心です。
用を足した後だけでなく、濡れた便座を拭く際にも活用できるので、マストアイテムですよ!
➂服装・靴に気をつける
床がびしょびしょなことが多いので、服装や靴にも要注意です。
女性は長いスカートは避けた方が、引きずって濡れてしまう心配がないでしょう。
また、男女ともズボンをおろす際には床につかないように注意しましょう。
暑い国なので靴はサンダルを選択される方もいると思いますが、底が薄いものは足に水がかかってしまうかもしれません。
私は現地でサンダルを買いましたが、その点を重視して薄すぎないものを購入しました。
➃プールのトイレだと思い込む
これまで書いたようにどんなに情報収集し対策をとっても、実際にびしょぬれのトイレを見た瞬間の気持ちと言ったら・・・推して測るべしです。
日本のトイレに慣れている私としては毎度毎度、勇気と覚悟を持ったと言っても過言ではないです。
そこで旅の途中で思ったのは「ここはプールのトイレだ!」ということ。
スイミングプールに行った際、水着着用ゾーンもしくは更衣室のトイレはだいたい床も便座も濡れていることが多くありませんか?
マレーシアのトイレは、びしょぬれという点では、プールの状況とよく似ています。
プールの時は嫌でもそのトイレを使いますよね。
マレーシアでもプールのトイレだと思って使うと、濡れていても「そんなもんか」と割り切れるように思いました。
もちろん濡れている以外で清潔でない場合は別ですが。
3.まとめ
マレーシアのトイレ事情とその対策、心構えについてご紹介しました。
日本のトイレに慣れていると、マレーシアのトイレには抵抗を感じることもあるかもしれませんが、いい面も悪い面もきっと旅の思い出になることと思います。
本記事が情報収集と対策についてお役に立てたならば嬉しいです。
どうか楽しいマレーシア旅行になりますように。 最後までお読みいただきありがとうございました。